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25 Feb.10 thu
ヴァイオリンの名曲の中で、バッハの「G線上のアリア」があります。これを聞いたことの無い人はほとんどいないでしょう。「G線上のアリア」、もともとは管弦楽組曲第3番の2曲目、「アリア」が原曲です。 オーケストラで演奏されるこの組曲ももちろん悪くないのですが、ヴァイオリン、しかもG線一本で弾く哀愁を帯びたメロディは、最初からヴァイオリンのために作曲されたのかと思うほどのできばえですっかり名曲として定着しています。 さらにヴァイオリンの他様々な楽器でも演奏されます。チェロなんかで聞くといいですね。ずーっと以前にカザルスの録音をアップしたのを思い出しました。これは自分で言うのもなんですが、いい音です。こちらです。 で、このヴァイオリンとピアノのために「アリア」を編曲したのが19世紀のヴァイオリニスト、アウグスト・ウィルヘルミ(August Wilhelmj, 1845年9月21日-1908年1月22日)です。 このウィルヘルミの録音が残っている、といううわさがかねがねありました。たとえば中村稔著「ヴァイオリニストの系譜」に「ウィルヘルミのレコードはイギリスで見たという人もいる・・・」などとあるように昔から噂はあったのですが、なかなかその音を聴いて確かめる機会はありませんでした。とうとう2006年頃に大英博物館のサイトに写真ともに音声ファイルが公開されました。残念ながら、そのときにダウンロードするのを忘れてしまい、その後しばらくして大英博物館のサイトも消去されてしまいました。 ずっと「ウィルヘルミの録音、聞いてみたい」と思いながらなかなか探すこともせず放っておいたのですが、あれこれ検索してみると、あるサイトにあったインターネットラジオ放送のアーカイヴにありました。 聞いてみるとなんだか幽霊がしゃべっているような音ですがなんとかヴァイオリンの音は拾えそうでした。(どなたか大英博物館のHPにあったオリジナルのmp3ファイル、お持ちだったらアップしていただけるとうれしいです。) もともとあまり音の良くないその放送音のmp3ファイルからウィルヘルミの部分を切り出して、あまりにひどい欠落などを少し修正した演奏がこれです。パガニーニ作曲、ウィルヘルミ編曲による「妖精の踊り(Witch's Dance)」。 さて、ウィルヘルミの演奏。すさまじい雑音と不安定な回転の「霧」を通して聞こえてくるのは、堂々とした力強い音です。相当ひずんでしまってはいますが、ヴァイオリンの音自体もとても美しい響きがしています。 うーん、それにしてもすさまじい音ですね、これ。まあ、ほとんど何も聞こえないあの有名なブラームスのピアノ録音よりはましですが。 放送によると、これは1889年の録音。多分史上最古のヴァイオリンの録音です。大英博物館にはこのほか数本のシリンダー(蝋管)が保存されているそうですが、残念ながら公開されておらず、また研究者にも配布されていないようで、とても残念です。ひょっとしてG線上のアリアがあったりして。 1908年に亡くなっているのでもっと録音があっても良さそうですが、ものの本によるとウィルヘルミ先生、40代のはじめには不摂生から体調を崩してもう一線の演奏活動からは退いた、とされています。 その意味で、劣悪な録音とはいえその演奏の片鱗が伺えるのは、ご同慶の至りです。 (追記:Youtubeでも見つけました。いずれ劣らずすさまじい音ですが、こちらの方がまだ聴きやすいかも) (すさまじい音がします。音量注意!)
by credenza
| 2010-02-25 00:12
| Gramophone
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