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31 Dec.09 thu
大晦日。出張からもどって疲れ果ててしまったので、今年の年末は大掃除もサボって自宅でのんびりです。 さて、今年最後の本棚。 9月の本棚でテオドール・シュトルム協会編の『シュトルム名作集 I』をとりあげました。その後このシリーズ、無事2冊目も刊行されて、完結しました。よかったよかった。 と、その記事にある方から、「それほどシュトルムがお好きなら、手許にあるシュトルム全集の既刊分、5冊をお譲りします。」とのコメントを頂戴しました。 何度かのメールのやり取りの末、直接お目にかかり、シュトルム全集をお譲り頂きました。その際、訳者である柴田 斎氏が教鞭をとられていた大学を退官後まもなく、病に倒れられたこと、また、次の刊行分もほぼ6~7割程度は翻訳が完成していたこと、などを教えていただきました。 また、このシリーズの凝った本作りについてもあれこれお話を伺い、訳者と出版社がともに大変なこだわりをもってこの全集の刊行に取り組んだことなども伺いました。 初めてこの全集の第2巻を手に取ったときの感動を思い出しましたが、最近ではほとんど見なくなったクロス装で、背表紙にはシュトルム全集の文字が、表紙にはシュトルムの署名が金押しで入っています。もちろん、外箱と本体それぞれがきちんとハトロン紙にくるまれています。もちろん本文の印刷もきちんと活字で組まれたとても丁寧で美しいものです。 このようなつくりの本を見なくなってからどれくらいたつのでしょうか。かつてはちょっとした本はみな、このようなきちんとしたものでした。そんな中、この全集にはかつての美しい本を目指した、訳者と出版社のこだわりが形になって現れています。 残念ながら柴田氏の病気はなかなか回復の兆しをみせず、出版社も同氏の翻訳による続刊をついにあきらめ、新たな訳者により全集完結を目指すようです。 柴田氏の名訳が途絶するのはとても残念ですが、少なくともここには同氏の偉業が素朴ながらも美しい本となってずっと残っています。すばらしい文学作品にふさわしい作りの本、こうやって並べて見ると失われたものの大きさに改めて考えさせられます。 最後に、貴重な全集をこころよくお譲り頂いた上に、この全集出版にかかわるさまざまなエピソードを教えていただいた、Sさんに改めて御礼を申し上げます。 (奥にあるのは最近出たシュトルム協会編によるシュトルム作品集 IとII、手前のカメラはスーパーセミイコンタです。関係ないけど)
by credenza
| 2009-12-31 17:48
| 読書つれづれ
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