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26 Jul.09 sat.
7月の本棚- 宮城谷 昌光著 『クラシック私だけの名曲1001曲』 前々から買おうと思いながらも、あまりの分厚さに手が出なかった本。最近になってちらほらあちこちの古本屋に並んでいるのが気になってとうとう買ってしまいました。 歴史小説で有名な著者宮城谷昌光が毎日書き溜めてきたクラシックCDの感想文。最初は息抜きだったものが仕事になってしまった、と云う。描き始めたときに2000枚あったCDが終わったときには6000枚になったと云う。 まあ6000枚のCDなんてたいした量ではありません。現にここにちゃんとあります。(多分もっと多い) しかし、この本のすさまじいのはその分厚さでも取り上げているCDの枚数でもなく、その記述ぶりです。なにしろ前書きに「クラシック音楽の入門書のつもりでは書かなかった。ひととおり名曲を聴いたあとに、クラシック音楽から離れてしまった人に読んでもらいたいと思って書いた。」とあるとおり、唯一の基準は著者にあり、その視点は常に自ら創作活動をする立場に置かれています。 1ページに1曲、それも大抵は複数のCDについての感想が入っているので、勢い内容は断定的かつ偏っています。ここに曲目の紹介は限られ、演奏についての技術論はひとかけらもありません。 第一、この1000ページを越える大著に、ブルックナーもハイドンもそしてモーツアルトもただの一曲も取り上げられていません。もちろんベートーヴェンなどはありますが、オペラは管弦楽曲のみ、声楽はその影もみえません。 例えばメンデルスゾーンの『ヴァイオリン協奏曲」では、 「(この曲が)好きだといえば軽蔑された。・・・そういう世の中でうまく生きてゆけそうになかった・・・いまだにこの曲を低く見ている人が多いので、世の中はさほど変っていない。この曲と演奏に感激した少年少女はこれから生きにくい世を生きていかねばなるまい。」 と結ばれています。 こんなCD評を集めた本が面白くないわけがありません。 でも、古本で安くなっているとはいえ、結構な値段が付いていたこの本を買ったのは、あるページにあった次の言葉を手許に置いておきたかったからです。他の1000ページに何が書いてあろうとも、本を閉じてこの文章をその場において立ち去るにはしのびなかったのです。 「バッハの無伴奏チェロ組曲とともに、宇宙がみえた、とおもわせてくれた曲である。・・・生きなければならぬ、と自分をはげましつつ生きていた。音楽がつぎつぎに消えていった。残った音楽はこの曲だけになった。この曲はついに消えなかった。だから私は断言することができる。この曲は、私が聴いたすべてのクラシック音楽の中で最高である。」 -バッハ 無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ第2番より「シャコンヌ」 ![]()
by credenza
| 2009-07-26 01:18
| 読書つれづれ
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