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16 JUN. 09 Tue
音楽評論家の黒田恭一氏が先月末お亡くなりになりました。 学生の頃から長い間、同氏が担当されていたNHKの「20世紀の名演奏」の番組を楽しみにしていたので大変残念です。黒田氏の評論は、あたたかく、語り口も柔らかくいつもホッとする何かがありました。「どうぞすこやかにお過ごしください。」で締めくくられる番組を懐かしく思い出しています。 この番組がなければ、今のように古い録音に興味を持つこともなかったかもしれません。その意味で黒田氏は私をクラシック音楽の深みに引きずり込んだ何人かの先達の内の一人なのです。 最後にきちんと番組を聴いた時にはヨハンナ・マルツィの特集でした。ドヴォルザークのヴァイオリン協奏曲。ぶらぶら散歩しながら聴いていたラジオからこの名演奏が流れ、久しぶりに聴く名盤をその足で中古CD屋に探しに出かけたのを覚えています。 その黒田氏の数多い著作の中で一番のお薦めは「オペラへの招待」です。 これまでオペラの入門書を探している方に必ずお薦めしてきた本です。大抵のオペラ本がいろいろなオペラのあらすじを寄せ集めたものになっているのに比べると、この本にはオペラの愛し方の全てが書かれています。 あとがきを読むと執筆のきっかけが書いてありますが、全くクラシック音楽に興味を持たない人をオペラファンにしてしまうだけの力がこの本には宿っており、あまたのオペラ入門書とは明らかに一線を画した力作です。出版が89年と古いので巻末にあるレコードガイドのレコード番号などは流石に役に立ちませんが、音楽関係の一般向け入門書としては独自の地位にあると思います。 朝日文庫に入っていましたが、残念ながら今や絶版になって随分年月がたちました。もとの暮らしの手帖社から出ていた単行本は古本屋でも比較的容易に手に入ると思いますし、単行本の方がイラストなども豊富なので、これまで文庫本をお薦めしてきましたが、今となっては単行本の方がお薦めです。 ついでに、検索していたら「オペラへの招待」全文が読めるページがみつかりました。著作権は一体どうなっているのだろう、と思わずにはいられませんが、珠玉の文章が手近に読めるのはうれしいものです。 もうラジオからあの柔らかい声の解説を聞くことは出来なくなったのは寂しい限りです。 心からご冥福をお祈りいたします。
by credenza
| 2009-06-16 23:59
| Gramophone
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