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28 Feb.09 sat
去年、パリ・オペラ座の地下に保存されている壷の記事を書きました。 簡単におさらいすると、「1907年と1912年にパリ・オペラ座の地下に合計48枚のレコードを入れた4つの壷が保管され、100年後に開封されることになっている。2007年はその100年後に当たるが、どうなったのだろうか。」と言うことでした。 ようやくEMIから復刻盤が出る運びになったのですが、入荷が遅れているようです。その間、この壷の管理をオペラ座から委託されているフランス国立図書館のページを見ていたら、とうとう壷の開封の様子がアップされていました。 その様子は、フランス語ですがこのページです。あちこちクリックすると、中から見つかった?レコードの音や解説を聴いたりすることが出来ます。また、4つの壷の中身のリストが写真入で紹介されています。 で、この中で興味深いのはもちろん、「一体どうやって壷は開けられたのか」、です。その経緯は「オペラ座の壷の長い眠り」(1907-2008 : le long sommeil des urnes de l’Opéra par Elizabeth Giuliani) そのコアとなる第2、第3パラグラフを適当に訳すと大体こんな感じです。 オペラの壷 壷の開封 1989年から90年にかけて行われた工事の際に、オペラ座は2つの壷が壊されているのを発見したが、全ての壷を国立図書館に寄託し、そして2007年になって壷を開封するよう求めた。この作業はC2RMF(フランス博物館所属研究復元センター)の科学的・技術的支援の下準備が進められ、石綿が存在する可能性(開封時に確認された)に留意し、実際の作業はこのプロジェクトのメセナの一つであるSOBATEN社に委託された。2008年9月にフランス国立図書館フランソワ=ミッテランにある視聴覚部門内に、気密性に関する規定に厳格に従った小部屋が設けられた。C2RMFの推薦を受け、SOBATEN社の技術者のサポートを受けた個人の修復技術者が最後の調整を行い、この気密空間は減圧され、ようやく壷の開封に取り掛かることが出来た。2つの壷のみを開封することとなった。一つは1907年の、もう一方は1912年の壷である。1907年のもう一方の壷の開封は我々の子孫に託された! 2008年9月17日にとうとう最初のレコードが取り出された。「台」となっていた手書きレーベルのついた直径25cmの片面盤はきわめてよい保存状態のまま姿を現した。直ちにアナログ式による再生とデジタル処理がなされた。音質もきわめて良好であった。これは1912年6月12日の第2回目のオペラ座の地下への埋設式典の際に、読み上げられた後に壷に収められるように、Firmin Gemirにより前もって録音された「感動的」スピーチである。 中身の取り出し 9月18日から23日にかけて、2つの壷の中身が取り出された。それらは1907年の壷からは12枚のレコード(全て直径25cmでグラモフォン・プレ・ドッグとゾノフォン)、アメリカ製グラモフォン・エキシビション・サウンドボックスの振動板、「メルバ・ニードル」印の金属製針一箱、そして同時期に真鍮製の筒に入れられオペラ座図書館に寄託された手書きの紙片の写しであった。 1912年の壷からも12枚のレコードがとりだされた。(直径30cmおよび25cm、すでに何枚かはHMV(La Voix de son maitre)のレーベルであった。)この2番目の中身の程度はぐっと低く、下の方にあったレコードの何枚かはレコードの間に挟みこまれていたガラスの破片により引っ掻かれ、傷がついていた。いずれの壷からも、石綿性の保護リボンを留めていた封印が回収された。1907年の壷の封印はまだ文字を読み取ることができ、そこには<オペラ座図書館アーカイヴ、1669年6月28日開封勅許>と書かれている。そのほかには、科学者Charles Bardyが1907年の壷には名刺を同封し、また、1912年の壷の蓋の内側に名前を刻むことにより、自身のサインを残している。 その後、レコードは完全にクリーニングされ、音声信号はデジタルファイルに変換された。そして鮮やかな色をとどめているレーベルは写真に撮られた。 以上で我々の先祖が残した宿題を片付ける準備が整ったことになる。すなわち、音声再生のためのさまざまなアナログと光学的処置を施してそれらを聴く事、そして、当時はまだ生まれたばかりだったが、今日ほぼその終局を迎えつつあるレコードがたどってきた、技術的、芸術的道程に驚くことである。 と言うわけで、壷のナゾはとうとう解けたようです。 注:今回の記事を読むと壊れて空になっていたのは壷No.3であり、残り3つの壷のうち、開けられたのは1907年の壷No.1と1912年の壷No.4のようです。(なぜならばこのページにあるレコードの写真を見ると壷No.2に入っているはずのレコードには図書館の管理シールが貼ってあるようで、いずれも壷から取り出されたものとは考えにくいからです。) 1989年の工事の際に壊れているのが見つかったのは壷No.3とこれらのレコードを再生するために別に大きな壷に入れられた蓄音機のようですね。どうも壷No.3に入っているレコードを聴くために蓄音機も持っていたのではないでしょうか(笑) いずれにせよ、近々出る予定の復刻盤CDの解説書にもう少し詳しい説明があることを期待したいものです。 関連記事: 2008-05-25 つぼの中身 - Les voix ensevelies
by credenza
| 2009-02-28 02:00
| opera
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